いわゆるロマンス詐欺と呼ばれるものの被害にあって考えた11

詐欺被害

詐欺の被害にあい、いまだに全然眠れないか、眠りの浅い夜が続いています。

日中も 1 日に 10 回以上、詐欺のことを考えると、息が上がり、心臓が締め付けられるような苦しみに襲われます。

それでもなんとか眠ろうと毎日次のナイトルーティンを行っています。

1. 寝室の温度調整

暑かったり、寒かったりするとちゃんと眠れないので、快適な温度にします。

2. 軽いストレッチ

知ってる範囲の運動を行っています。

ベッドに背を向けて立ち、ベッドに手を置いて 20 回おしりを床近くまで下げるだとか、腕立て伏せはできないので、膝をついて腕立て伏せもどきを 20 回だとか。

5 分ぐらい体を動かすと、眠れそうな気がしてきます。

3. 読書

あまりわくわくどきどきするようなお話ではなく、淡々と話が進むような本を読んでいます。

いい本が見つからないときは、絵本や児童書を読むこともあります。

現実逃避です。

物語の世界に入り込めたら、わたしの勝ちが近づいている気がします。

わたしは漫画を読んだり、動画を観たりする習慣がないので本ですが、嫌なことを少し忘れさせれてくれるものであればなんでも良いのかなと思います。

4. 深呼吸

昔行っていたヨガの最後にしていた暗い部屋にろうそくだけ灯して行うクールダウンを思い浮かべながら、ベッドにあお向けになり、深呼吸してお腹が膨らむのを感じながら、眉間に気を集中させます。

その気をゆっくりと顔、首、胸、両腕、両手、両腕、胸、お腹、両腿、両足、両腿...と上から下、下から上に各部所を中からマッサージするイメージで順に巡らせます。

それで眠れれば、勝ちです。

眠れなければ、3 に戻り、「詐欺のことを考えてるからじゃなくて、この本が面白いから眠れないんだ」と自己暗示しながら、本を読んだり、深呼吸したりします。

そうこうしているうちに寝落ちすることもありますが、1 時間ぐらいでまた目が覚めてしまうこともよくあります。

「朝までもう時間がないのに」「明日も忙しいのに」などと考えると余計に眠れなくなるので、「睡眠時間は短くても大丈夫」「眠れなければそれはそれでいいか」ぐらいで諦め、本を読んだほうが健全的な気がします(今のわたしに健康さの要素は 1 つもないのですが)。

わたしを含む詐欺にあった方々が熟睡できる日々が早く戻ってくるのを心の底から祈っています。

どうかこれから被害にあうかもしれない人のもとにこのメッセージが届きますように。

いわゆるロマンス詐欺と呼ばれるものの被害にあって考えた10

詐欺被害

詐欺にあったと気づいてから、眠れない夜が続いています。

わたしが話した人たちは、どんな人だったんだろう?

どんな気持ちで、わたしと話していたんだろう?

家族が人質に取られていたり、どこかからさらわれてきて無理やり働かされているんだろうか?(詐欺の拠点で見つかり、逮捕された人たちがパスポートも取り上げられ、拘束されていたので「やっと逮捕されてよかった」と言っている記事を見たので)

詐欺の人たちはどんなところで働いているんだろう?

昭和の営業部みたいに搾取金額の合計棒グラフが壁に貼ってあって、搾取が成功するたびにみんなで大騒ぎしてるんだろうか?

それとも、みな別々の部屋でただ淡々とメッセージを送ったりしてるんだろうか?

罪悪感などの感情はとうになくなっているのだろうか?

もしわたしが詐欺をする側になったら、自分の気持ちを殺して、同じように作業できるだろうか?

考えれば考えるほどわからなくなり、同じことを何度も何度も考えてばかりです。

詐欺にあったことで多くを失い、たくさんの苦しみが押し寄せてきています。

どうかこれから被害にあうかもしれない人のもとにこのメッセージが届きますように。

いわゆるロマンス詐欺と呼ばれるものの被害にあって考えた9

詐欺被害

前回、詐欺にあったらすることを書きましたが、してはいけないこともいくつかあります。

1 つ目は二次被害にあわないことです。

詐欺の被害にあって弁護士などに相談し、「被害にあったお金を必ず回収できる」などと言われ、多額の着手金を払っても、実際には回収業務を放置されるなど、さらに詐欺被害にあう方が増えているそうです。

また、詐欺にあった人は「お金を持っている人」、「信じやすく、騙されやすい人」としてカモリストに載ってしまい、再度詐欺にあう確立が高くなるとも言われています。

これ以上苦しまないように、慎重になる必要があります。

2 つ目はわたしの経験から、自分の銀行に問い合わせしないことです。

いろいろな弁護士さんに相談している中で、おそらく上記のようなあまり良くない弁護士さんからだったのかなと思いますが、「詐欺グループがあなたを信用させるためとは思いますが、詐欺グループから少額の振り込みがあっているので、あなたの銀行口座も凍結され、預金保険機構のホームページに載るされると、あなたの他の銀行口座もすべて凍結される可能性がありますよ」と言われ、怖くなって取引を行った銀行に本当にそんなことがあり得るのか問い合わせました。

そうすると、何を思ったか、銀行が慌ててわたしの口座を利用不可にしてしまいました。

預金のほとんどを詐欺サイトに送金したあとなので、大した額は入っていなかったのですが、詐欺の被害にあったあとに振り込まれたお給料などもすべて使えなくなってしまいました。

これについて、他の弁護士さんや警察に相談すると、「自己申告で銀行口座が使えなくなるなんて聞いたことがない」と言われ、どのようにすれば解決されるのかわかりませんが、現在も銀行との話し合い中です。

詐欺サイトとの取引を行ったあと、詐欺サイトが使えなくなったので、3 か月以上おかしな取引はないこと、振込元も不正利用の高い口座のため、今後、わたしに返金の請求が来ることはほぼありえないことなどを一生懸命伝え、なんとか理解してもらおうと頑張っています。

詐欺の被害にあったと思ったら、送金をした銀行口座をどうするのが一番良いのかわかりませんが、自分で気苦労を拡大してしまったことを、すごく後悔しています。

それ以外にしてはいけないこととして、自分を責めすぎない、悔しくて周りの人に強く当たらないなど、精神的な点もあるかと思います。

詐欺にあうと、お金だけでなく、たくさんのものが失われることになります。

どうかこれから被害にあうかもしれない人のもとにこのメッセージが届きますように。

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詐欺被害

「あぁ、やっぱり詐欺だったんだ」と思ってから、何もしなかったわけではありません。

詐欺サイトから指定された口座への振り込みを行った銀行は日本にありますが、わたしは現在、海外で仕事をしているため、できることは限られていました。

 

詐欺にあったらしなければいけないことはおおむね以下のとおりです。

1. 警察署に行って被害届を作成してもらう

ダメ元で実家のある地域の警察署に電話してみましたが、やはり警察に行かないと被害届は作成してもらえないそうです。

現在住んでいる国の警察や領事館に問い合わせてみることをすすめられましたが、まもなく帰国予定なので日本に帰ってから警察署に行こうと思います。

2. 消費生活センターに連絡する

インターネットでの検索中に消費生活センターが助けてくれるかもと書かれていたので、海外サイトで被害にあいましたが、情報を集めて、もっと詐欺被害撲滅のために動いてほしいという気持ちを込めて一応、連絡しました。

3. 弁護士さんを探す

おそらく、50 件ぐらい問い合わせ、その半分ぐらいからお返事がきましたが、お金がないので、着手金が払えないことが判明しました。

司法書士さんのほうがお安く対応してくれるという情報を見ていくつかの事務所に問い合わせてみましたが、被害金額が 140 万円を超える場合、司法書士さんにはお願いできないとのことで、わたしの場合は該当しませんでした。

また、法テラスにも問い合わせましたが、サポートを受けるには月収や預金額の上限があるというようなお話でした。

...ということで、残念ながら、日本のシステム上、お金がない人にとって、お金を取り戻すことはほぼ不可能であろうという結果となりました。

 

同時に海外で被害にあった人たちを救済するサービスにも 50 件ぐらい問い合わせました。

これらはどれも弁護士さんメインではなく、IT の専門家で成り立っている会社のようでした。

面白いと思ったのは日本ではどこでも「振り込んだ口座からお金を取り戻しましょう」であるのに対し、海外では「詐欺サイトからお金を取り戻しましょう」である点です。

英語でアメリカ、イギリス、オーストラリアの会社に問い合わせ、見積り金額は約 30 万円〜 800 万円の着手金+取り戻せた際の報酬とさまざまでした。

もちろん、これも支払えるはずがなく、あきらめていたところに、RSB(Report Scammed Bitcoin:詐欺にあった Bitcoin を報告)というサイトを見つけました(日本語では hackernoon でしか記事になっていないようでした)。

これは「昨年立ち上げられた仮想通貨の紛失事件やその他の間違った仮想通貨取引を報告できると同時に、仮想通貨取引を追跡できる」サイトと紹介されていました。

RSB はユーザーが暗号資産を追跡できるようにするだけでなく、マネーロンダリング問題に取り組む際の捜査活動において法執行機関を支援する信頼性の高い安全なプラットフォームです。
ユーザーが行ったトランザクションに関する可能な限り多くの情報をサイトに提供すると、プラットフォームがこの情報を使用して、コインがどこに送られたかに関する情報を提供するため、ユーザーは資金の回収を試みることができます。

成功するという保証はありませんが、苦労して稼いだお金を失った人は試してみる価値があります。

(わたしのアバウトな翻訳なので間違っていたらすみません。)

わたしは銀行振込以外に、一度、詐欺サイトに暗号資産で入金をおこなっていたため、サイトから報告してみました。

結果、RSB での資金の取り戻しは難しそうですが、同時にアメリカにある別の会社を紹介されました。

ここは着手金無料で、お金が取り戻せたらその金額の 10% をお礼にお支払いするというシステムとのことなので、さっそく問い合わせてみました。

RSB 同様、紹介された会社からもすぐにとてもあたたかいメールが届きました。

詐欺の詳細を伝えてから、数日ごとに調査の進捗の連絡があります。

アメリカ人らしく、「As long as they have access to the internet, they are not out of our reach.(彼ら [詐欺サイトを運営していた人たち] がインターネットにアクセスしている限り、私たちの手の届かないところにいない)」とかなりポジティブな報告なので、こちらも勇気づけられます。

返金に至るかどうかにかかわらず、まだ、ここが絶対に信頼できる会社であるという保証がないので名前は伏せておきますが、いつか追って、結果をお知らせしたいと思います。

 

いろいろな方からお話を聞く中で、改めて詐欺撲滅のために日々、動いてくださっている日本の警察や法律関係の方々に感謝しなければないなと思いました。

それと同時に、詐欺師の手法は日々巧妙になっているため、日本にももっとハイテクさがなければきっとこのような犯罪はなくならないんだろうなと痛感しました。

どうかこれから被害にあうかもしれない人のもとにこのメッセージが届きますように。

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詐欺被害

写真も名前も偽物の人に誘われるまま、知らないサイトに入金してお金を失ってしまったので、どこに怒りをぶつければ良いかがしばらくわかりませんでした。

今でも夜中にニヤニヤした口だけが浮き出された真っ黒の顔が目の前をちらついて眠れなかったり、悪夢を見たりします。

でも、結局戦う相手は自分なんじゃないかと思うように努力しています。

相手の素性がまったくわからず、犯人グループが捕まるようなことがあれば、たまごの 1 個でも投げつけてやりたいとは思うかもしれませんが、貯金を楽に増やしたいというエゴで誘導されるままに詐欺サイトに入金したのは自分だから。

天国に行けるかわかりませんが、「お金は天国に持っていけない」ので失ったお金はなかったものとして考えるしかないのかもしれません。

わたしのエゴでわたしが死んだときに子どもに残せるお金が減ってしまったのは申し訳ないけど、しっかりした子どもだから、わたしが心配しなくても、きっとわたし以上に稼いで、幸せになってくれるはず。

わたしはもともとじっとしているのが苦手で、一時期は仕事を 4、5 個かけもちしていたこともあり、お金は時間つぶしで得た副産物として諦めようと思うこともあります。

さらにポジティブに考えるなら、これから先もしなければいけないことが増えて良かったとも。

でも、知らずとは言え、犯罪グループにさらに悪いことに使われるであろうお金を渡してしまった罪悪感やつけこまれた自分の弱さなど、詐欺被害にあう前の自分には一生戻れないんだろうなと思うとやるせなくなることのほうがまだ多いです。

早くこの負のループから脱出して、死に際には「あー、いろいろあったけど、良い人生だったな」と思えるようになりたいと切に思います。

どうかこれから被害にあうかもしれない人のもとにこのメッセージが届きますように。

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詐欺被害

わたしたちが被害にあって搾取されたお金の行方を調べてみると、多くの記事で中国マフィアに渡っているのではと書かれていました。

多くは東南アジアにある拠点で、パスポートなどの身分証明書を奪われ、給与も支払われることなく、奴隷のように働かされている人がたくさんいるそうです。

わたしが懸念しているのは、わたしが被害にあったお金でさらなる被害者を生み出してしまうんじゃないか、さらに大きな犯罪に使われるのではないかといったことです。

でも、わたしが被害にあう前から、たくさんの同様の被害にあった方々が日本にもいらっしゃり、犯罪者の中にも被害者と呼ばれる人たちがいて、搾取されたお金がどこで使われているのかまではまだ解明されていないというのが現在までのわたしの見解です。

わたしたちに連絡してきている最前線で働かされている人たちも、成績が悪いと殺されることもあるらしいですし、搾取されたお金が巡り巡って世界中で現在も続いている戦争に使われているかもしれません。

何も知らなかったとはいえ、わたしから搾取したお金が犯罪者をさらなる犯罪に向かわせているのは事実です。

わたしのところで悪のチェーンを断ち切れなかったことを考えると心が痛みます。

世界中で犯罪者を捕まえようとたくさんの人たちが動いていますが、被害額は毎年倍増(またはそれ以上に増加)しているそうです。

早く犯罪者が捕まり、誰もが安心して暮らせる日が来ますように。

どうかこれから被害にあうかもしれない人のもとにこのメッセージが届きますように。

いわゆるロマンス詐欺と呼ばれるものの被害にあって考えた5

詐欺被害

わたしが被害にあった金額の 4 割は自分の貯金から。

貯金を増やしたくて、投資して詐欺にあい、すべてを失いました。

子どもが食べたいというものを我慢させ、親が行きたいという旅行にも連れて行ってあげられずに、20 年間こつこつと働き、やっと貯めたお金です。

それをどうにか取り戻したく、残りの 6 割は借金をして詐欺サイトの言う税金と口座確認のために追加で入金してしまいました。

確かに被害にあったのはお金だけです。

でもそのお金で将来、自分の周りの人たちを幸せにしたいというたくさんの想いが詰まっていました。

それをすべて失いました。

これから 20 年間も同じ気持ちで働けるかわかりませんが、子どもに何か残すためにはまた頑張るしかありません。

悩みがあるのか、友だちが「わたしたちは広い宇宙のちっぽけな岩の上で毎日頑張っているに過ぎない」とつぶやいているのを見ました。

確かにわたしがいくら頑張っても、宇宙にとってはほんの一瞬のほんのささいな変化かもしれません。

それでも一歩一歩前に進むしかないですね。

どうかこれから被害にあうかもしれない人のもとにこのメッセージが届きますように。